性行為感染症 [Sexually Transmitted Diseases]
性病とは,1945年の性病予防法により規定された淋病・梅毒・軟性下疳(なんせいげかん)・第4性病の4つをいいますが,いずれも細菌による病気です。
淋菌は、女性では子宮頸管、尿道、直腸に、男性では尿道、直腸などに感染します。帯下や外陰の掻痒感、灼熱感、排尿痛を自覚することもありますが、無症状のこともあります。治療はペニシリン系抗生物質です。
最近は、性的接触によって感染伝播(でんぱん)する疾患が知られるようになりました。セックスでうつる病原体は,これらの他にも,ウイルス、細菌、クラミジア、真菌、原虫、寄生虫や毛じらみなど,いろいろあります.セックスによってうつる病気をひっくるめてSTD(Sexually
Transmitted Disease)といいます。
主な中心となっているSTDはトリコモナス、クラミジア、性器ヘルペスです。
※口唇ヘルペス
STDは症状に乏しいため、STDが疑われる場合には積極的にSTDの検査を病院で受けることが大切です。また、STDの治療には、セックスパートナーの治療も必須となりますので、STDへの認識が大切です。
主な症状は、帯下、不正出血、下腹痛、性交痛、排尿痛などです。
カンジダ菌は腟や口腔内などに常在菌として存在しています。腟内の環境の変化や腟内の酸性化、抗生物質の長期服用者、糖尿病患者などに多いようです。
症状は外陰部のかゆみ、帯下が豆腐の粕状になり、外陰部が痒いため掻傷がみられることもあります。
治療は抗真菌剤の局所剤(腟錠や外陰部軟膏)が有効です。
膣トリコモナスは、トリコモナス原虫の感染によって起こる腟炎です。急性では帯下(こしけ)の増加と外陰部のかゆみを感じます。腟と尿路に寄生することが多く、内服薬や腟錠による治療を行います。
クラミジアは、男性では尿道炎を起こし、淋菌尿道炎に比べて潜在期間が1〜3週間と長いのが特徴です。
女性では感染成立時は自覚症状が乏しく、気づかないこともありますので、要注意。
テトラサイクリン系、キノロン系を中心とした抗生物質を7〜10日間内服します。
性器ヘルペスは、性器に感染しているウイルスが性交により、接触感染します。外陰部の不快感、かゆみを感じ、強い痛み、外陰部に水疱性、潰瘍性の病変が現れます。痛みが激しいことも、ほとんど症状が出ないこともあります。
治療は抗ウイルス薬を内服したり、局所に塗布します。重症な場合には点滴で行うこともあります。
繰り返しになりますが、STDは症状に乏しいため、STDが疑われる場合には積極的にSTDの検査を病院で受けることが大切です。
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